医療情報:京都市北区 小児科 坂田医院(乳児検診/予防接種/漢方治療)

よくある病気

インフルエンザ

2007-2008年シーズンのインフルエンザは 良い意味で当初の予想に反して小規模に終わった間があります。しかし、これは単に運が良かっただけで、毎年、インフルエンザへの備えを怠ることは出来ません。

インフルエンザの予防法
インフルエンザ予防の基本はワクチンです。 最近では、迅速診断キット普及で、パラインフルエンザウイルスやアデノウイルスのような非インフルエンザ(インフルエンザ様疾患)との混同が少なくなってきました。 そのため以前認識されていたよりもワクチンの予防効果は十分に高いという認識になっています。一刻も早く学童の集団接種を復活させてもらいたいものです。 少なくとも6才未満児の接種は公費でまかなってもらいたいと思います。 その他の予防法は、カゼ全般にも言えることですが、規則正しい生活(十分な睡眠と栄養)、手洗い、うがいの励行と人ごみを避ける、人ごみの多いところではマスクを着用する等です。
インフルエンザの治療
脱水を防ぐための十分な水分補給と安静などの対処療法が基本になります。解熱剤の使用はインフルエンザに限らず、感染症の治癒を遅らせることは知っておくべきです。 通常、対処療法だけでインフルエンザはほぼ100%治ります。
抗インフルエンザ薬 - ノイラミニターゼ阻害薬 -
特効薬として、3年前にノイラミニターゼ阻害薬(タミフル、リレンザ)が華々しくデビューしました。 一昨年からは小児用の粉薬も発売され、全国で品切れをおこしたのは記憶に新しいところです。 しかしながら、すでに20%ほどの小児で、タミフルの耐性ウイルスが検出され、かなりな頻度で発症5日以降にも感染力を有するウイルスを排出していると云うことが報告されました。これらのクスリで早く解熱するのは確かですが、解熱後も感染力がすぐになくならないと言うことは、一見治ったように見える子から流行が再燃する可能性があるということで注意が必要です。 極めて高価なクスリにもかかわらず、耐性ウイルスの頻度は高まっていくことは容易に想像されます。
インフルエンザと漢方薬
実は、2000年前から流行性感冒の治療薬として葛根湯や麻黄湯が用いられてきました。最近の研究から、これらの生薬には抗アレルギー作用や免疫能を高め、ウイルスの排除や解熱を促す働きがあることが知られています。また、インフルエンザによる肺炎を軽減させる実験データもあります。インフルエンザの対処薬の一つとして改めて認識すべきものだと思います。クスリも頓服使用が原則ですし、何よりも極めて安価です。
インフルエンザ脳症
インフルエンザ脳症が高頻度に発症すると思っておられる方が多いようです。実際には極めて稀なもので、現時点では発症を予測するシステムはまだできていません(一部には脳症を起こしやすい遺伝的素因が関係しているといわれています。) マスコミの過剰報道もあり、タミフルなどの抗インフルエンザ薬を使用しなければならない雰囲気にあるのは確かですが、残念ながら、如何なるクスリでも脳症は予防できません。

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ロタウイルス胃腸炎

ロタウイルス胃腸炎は往々にして、強い脱水症状を来し、入院管理を必要とすることがあります。

ロタウイルス胃腸炎
文字通り、ロタウイルスというウイルスによる胃腸炎です。 冬場の急性乳児下痢症の主な原因の一つです。感染力が非常に強く、 あっという間に保育所などで集団発生します。 白色の水様便になることが多く、仮性コレラなどと呼ばれたこともあります。
ロタウイルス胃腸炎の治療
治療の基本は、脱水と二次性の食物アレルギーへの対処になります。
水分補給
経口での水分補給の原則は、1回量を控えめにし、回数を増やすことで全体の補給水分量を確保すること、できれば糖質と電解質液(イオン飲料)を一緒に与えるようにします。脱水状態がひどいようであれば速やかに点滴による水分補給をはかります。
食事療法
特に生後6か月以下の人工栄養児では腸管粘膜損傷に伴う二次性の食物アレルギー(乳糖不耐症など)が往々にして生じます。この場合、乳糖分解酵素製剤を2/3~1/2くらいに希釈したミルクに加えるか、カゼイン分解酵素処理をした治療乳を用います。母乳の場合はそのまま与えます。離乳食は重湯、粥、人参スープ、リンゴ果汁程度にします。下痢が特にひどい場合は、ミルク以外は、イオン飲料など水分のみの摂取とし、固形物は便性が改善するまでは控えます。
薬物療法
腸内細菌叢を整えるために整腸剤を投与します。個人的には悪いものはさっさと出してしまいましょうと言うわけで極力、下痢止めは投与せず経過を見ています。
ロタウイルス胃腸炎の予防法
ロタウイルス感染症は接触感染で広がります。接触感染とは主に人の手を介して伝染するものをいいます。ロタウイルスの感染を食い止めるためには、以下の点に留意する必要があります。
  • 手洗い・手指消毒の励行、これが最も重要です。
  • 布オムツは使用しない。
  • 紙おむつは必ずビニール袋などで二重に密封する。
  • 便で汚れた衣類などは他の洗濯物とは別に処理し、漂白剤などを使用する。

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ヘルパンギーナと手足口病

本格的な夏の時期を控え、夏風邪が徐々に増えてきました。 今回は、エンテロウイルス属という夏風邪の代表的なウイルスによって引き起こされるヘルパンギーナと手足口病を紹介します。

ヘルパンギーナは主に乳幼児が初夏~夏にかけて罹患し、突然の発熱と口の中の水疱性粘膜疹を特徴とします。口の中の水疱は扁桃腺の前部、ノドチンコ周辺など咽の奥にできるのが特徴です。水疱はすぐにやぶれて浅い潰瘍(アフタ)になり、痛みを伴います。比較的全身状態は良く、2~4日くらいで解熱し、それに遅れて、口の中の症状も徐々に消えてゆきます。特別な治療は必要とはしませんが、口の強い痛みのために食欲が減退し、水分を摂ろうとせず、脱水状態になることがあります。親御さんはこの点に注意を払う必要があります。固形物を食べたがらない場合は、できるだけ喉越しの良い食品(ヨーグルト、スープ類など)を摂らせるなど、水分補給に努めて下さい。

手足口病も乳幼児に好発しますが、家族内感染が多く、時に大人が罹患することもあります。また、不顕性感染(ウイルスには感染したが、症状が出ない)の事が多く、知らない間にウイルスの保菌者として感染拡大に関係している場合があります。ほとんどの場合、強い全身症状はなく、口腔粘膜、手掌の端、手背、足の甲、膝、臀部、太ももなどに小さな紅斑→丘疹→楕円形水疱と変化する発疹が特徴となります。時に、口の痛みから食欲が減退することもあり、ヘルパンギーナと同様の注意が必要になります。ウイルスの潜伏期は1~5日位、発疹が消えてしまってもウイルスを保菌し、感染源になることがあります。一般的に2~3 週間は唾液や糞便からウイルスが検出されます。そのため、その期間、学校や幼稚園などを休むのは現実的ではないという配慮から、本人に発熱などがなければ休校・休園する必要はありません。

エンテロウイルスは髄膜炎をきたすことがあり、ヘルパンギーナ、手足口病共に頭痛や遷延する発熱時には注意が必要となります。

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水痘(水ぼうそう)

文字通り水痘・帯状疱疹ウイルスにより引き起こされる病気です。
このウイルスに始めてかかったときに出る病気が水痘です。 飛沫(つば、鼻水)を介して感染します。 症状が出るまでの潜伏期間は14~16日ですが、水痘にかかった人はウイルスに侵されてから10~21日間は他人にうつす可能性があります。

【症状】
カゼ様症状で始まることが多く、その後24~36時間してから発疹が出始めます。 発疹は始めは痒く、赤い丘状疹(虫さされの様な発疹)ですが、徐々に水を含んだ発疹に変化してゆきます。次々に新しい発疹が出てくる一方で、古い発疹はカサブタになって枯れてゆきます。このように色々なタイプの発疹が同時に出てくるのが特徴です。新しい発疹は5日以降は現れなくなり、6~7日頃にはほとんどの発疹がカサブタになってゆきます。全ての発疹がカサブタになったら感染力はありませんので遊園・通学も許可されます。
【合併症】
カゼ様症状で始まることが多く、その後24~36時間してから発疹が出始めます。 発疹は始めは痒く、赤い丘状疹(虫さされの様な発疹)ですが、徐々に水を含んだ発疹に変化してゆきます。次々に新しい発疹が出てくる一方で、古い発疹はカサブタになって枯れてゆきます。このように色々なタイプの発疹が同時に出てくるのが特徴です。新しい発疹は5日以降は現れなくなり、6~7日頃にはほとんどの発疹がカサブタになってゆきます。全ての発疹がカサブタになったら感染力はありませんので遊園・通学も許可されます。
【治療】
アシクロビルという抗ウイルス薬が保険で認められ、軽症かと治癒までの期間の短縮が期待できます。特に重症化しやすい患者さん(1才未満、13才以上、アトピー性皮膚炎、ステロイドを服用中など)には積極的に投与します。 但し、このクスリは遅くとも発症3日以内には開始する必要があります。 また、水痘疹の消毒とかゆみ止めとしてカチリ(石炭酸亜鉛華リニメント)を発疹局所に塗布します。
【予防】
水痘患者に接触してから72時間以内ならワクチンを打つことで予防効果が期待できます。また、接触が7日目からアシクロビルを飲むという方法もあります。

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流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)

ムンプスウイルスによる感染症です。ウイルスは飛沫(つば、鼻水)感染によって伝染します。主に15才以下のこども達が罹患しますが、稀に新生児や大人も発症することがあります。3才未満の子どもでは不顕性感染(感染しているものの症状が出ない状態)が30~40%あります。潜伏期は13~23日と幅がありますが、発症の1週間前から感染力を持つと言われています。その為、隔離などによる流行拡大を阻止するのが困難で毎年流行が認められます。

【症状】
通常、耳下腺あるいは顎下腺など唾液腺が腫れたり、痛んだりすることで気づかれます。発熱を伴うことが多いですが、通常5日以内にはおさまります。 しかし、唾液腺の疼痛・圧痛のため食欲不振になることもしばしばあります。 唾液腺の腫れが消失し、痛みがなくなるまでは感染力がありますので、その間は登校停止期間となります。

【合併症】

無菌性髄膜炎
おたふく風邪の合併症としては2~10%と高頻度です。全身状態が良好で入院を必要としないものを含めるともっと多いと言われています。通常おたふく発症 3~5日に発症することが多く、一旦下がっていた熱が再び出た時や、頭痛や吐き気が出てきたときには疑う必要があります。一般的に、予後は良好で後遺症を残すことはほとんどないとされています。
難聴
おたふくに伴う難聴は聴覚蝸牛神経炎による感音性難聴と言われるもので15,000~20,000人に一人くらいという報告があります。通常片側性ですが、高度難聴のことが多く治りません。しかし、最近では両側性のものや軽症例も相当いることが分かってきました。
睾丸炎・卵巣炎・
乳腺炎・膵炎
これらは全て成人例に多い傾向にあります。不妊などになることは稀ですが、概して全身症状も強く、成人で未罹患の方はワクチン接種による予防(下記参照)が望ましいと言えます。
【治療・予防】
根本的な治療法はありません。症状に応じた対処療法につきます。 予防はワクチンのみになります。ワクチンによる抗体獲得率は90~95%くらいですが、発病阻止(有効)率は70~75%位と言われています。ただし、終生免疫とはなりませんので注意が必要です。

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